— スキンケア基礎知識 · NO.022 —
保湿しても乾燥する顔に|買い足す前の見直し方
目次(10項目)
朝晩保湿しているのに、洗顔後はつっぱる。午後になると頬がカサつく。そんなとき、もっと濃厚なクリームが必要なのかと迷うことがありますよね。
買い足す前に、いつ、どこが乾くのかを振り返ってみませんか。保湿は続けながら、使い方や洗うときの習慣を確かめていきます。
保湿しても顔が乾燥するときは、保湿剤の使い方とともに、洗い方や摩擦、過ごす環境を確認しましょう。 乾くという感覚だけで原因を一つに決めず、気になるところから見直します。
ただし、化粧品の使用中や使用後に赤み・かゆみ・ヒリつきなどが出た場合は、その製品の使用を中止してください。重ね塗りで様子を見ず、早めに皮膚科へ相談しましょう。化粧品公正取引協議会の案内でも、異常が出た際の使用中止と受診を勧めています。
保湿しても顔が乾燥するなら、まず状態を整理する

同じ「乾く」でも、洗顔直後なのか、日中なのかで振り返りたい場面は違います。新しい商品を探す前に、次の表で整理してみてください。
| 気になる状態 | 次に確認すること | 避けたい早合点 |
|---|---|---|
| 赤み・かゆみ・ヒリつきがある | 使用中の製品を中止し、皮膚科へ相談する | 保湿を重ねればよいと考える |
| 洗顔直後につっぱる | 洗い方と、洗顔後の保湿までの流れ | つっぱるから洗いすぎ、と決める |
| 日中に乾きを感じる | 朝の塗り方と、過ごしている室内環境 | 朝の保湿剤が足りない、と決める |
| 頬や口まわりだけ乾く | 乾く部位と塗り残し | 全顔のお手入れを替える |
これはお手入れを振り返るための表です。原因や病気を判定するものではありません。
最近替えた製品や追加したケアがあれば、使い始めた時期も書き添えておきます。朝と夜で使うものが違う場合は、分けて記録してみましょう。
目や口のまわり、頬などは乾燥しやすい部位です。ただ、部位だけで原因は分かりません。済生会の皮膚科医による解説を参考に、顔全体を同じ状態として扱わず、気になる場所を確かめてみてください。
手持ちの保湿剤は、表示と塗り残しを確認する

まず手元の容器や説明書で、使用量と使い方を読み直します。いつもの量を目分量で使っていたなら、表示と比べてみるところから。
引き算スキンケアでも、必要な保湿まで減らす必要はありません。品数を見直すことと、一つの製品の使用量を自己流で少なくすることは、分けて考えたいところです。
塗るときには、乾きが気になる場所にも届いているか確認します。口のきわや頬など、手早く済ませているところはないでしょうか。目のまわりへの使用可否は、製品の注意表示に従ってください。
力を入れてすり込む必要もありません。花王の保湿ケアの解説では、やさしく触れて塗り、こすらない使い方を紹介しています。重ねづけをする場合も、製品の案内を確認したうえで、必要な部位を見て判断しましょう。
洗顔後、着替えや家事を先に済ませていることはないでしょうか。洗った後の保湿は、米国皮膚科学会の乾燥肌向け情報でも勧められています。「何分以内」と焦るより、普段の流れの中で保湿を後回しにしていないかを確認してください。
洗う・こするケアが重なっていないか見直す

保湿を塗る時間だけでなく、洗い始めてからタオルで拭くまでを思い返してみます。
- 熱いと感じるお湯ですすいでいないか
- 汚れが気になって、同じ場所を何度もこすっていないか
- タオルを肌の上で動かして拭いていないか
- 洗顔の後にも、拭き取りやスクラブを重ねていないか
熱い湯を避け、タオルで軽く押さえるように水気を取ることは、米国皮膚科学会の一般向けケア情報でも案内されています。
追加のケアは、回数を増やす前に製品表示を確認します。使っている最中や使用後に刺激が出ているなら、使い方を工夫して続けるより、使用を中止して相談することを優先してください。
洗顔料を使わなければよい、朝は誰でも水だけでよい、という話ではありません。メイクや日焼け止めの落とし方も、使っている製品の案内を確かめましょう。
洗い方を詳しく振り返りたいときは、洗顔のやりすぎサインと見直し方へ。つっぱりだけで原因を決めず、重ねているケアも含めて整理しています。
日中の乾燥は、過ごす環境も振り返る
自宅では気にならないのに、職場にいると頬が乾く。そんな違いがあるなら、どこで過ごしているかも一緒に振り返ってみます。
空気の乾燥や冬の室内暖房は、肌の乾燥に関係する条件です。米国皮膚科学会の乾燥肌の解説でも、湿度の低い環境や暖房について説明しています。
たとえば、午後に職場の席で頬が乾いたら、暖房の風が顔に当たっていなかったかをメモします。自宅の休日には同じ時間帯でもあまり気にならなかった、という違いも短く残せます。
風の当たり方や席の位置は、暮らしの中で確認できることの一例です。変えれば乾燥がよくなると判断するための記録ではありません。
違いが見えたら、保湿剤だけを次々と替える前に、過ごす場所も相談時に伝えてみてください。乾燥が続く、悪くなる場合は、環境だけの問題と決めず、皮膚科で相談しましょう。
よくある質問
ベタつくのに乾くと感じる日は、洗顔を増やすべき?
ベタつきと乾きの感覚だけで、洗顔を増やす必要があるとは判断できません。「インナードライだから」と肌の状態を決めつけず、まず普段の洗い方や使用中の製品を振り返ってみましょう。赤みや刺激がある場合は、セルフケアで判断せず相談してください。
乳液とクリームを両方足したほうがよい?
乾くと感じるからといって、両方追加する結論を急ぐ必要はありません。今ある製品の使い方を確認し、組み合わせを考えたい場合は、乳液とクリームの違い・選び方を参考にしてください。
皮膚科では何を伝えればよい?
いつから、どの部位に、どのような症状があるかを伝えます。使っていた化粧品と全成分表示も持参しましょう。化粧品公正取引協議会が案内している相談のポイントです。記録を完成させるために受診を待つ必要はありません。
今日のケアから、確認することを一つ選ぶ
見直したいところがいくつかあっても、一度に新しい製品へ替える必要はありません。何を変えたのか振り返りやすいよう、今日の確認事項を一つ選んでみましょう。
- 赤み・かゆみ・刺激などがあれば、使用中の製品を中止して相談する。
- 異常がなければ、表示・こすり方・室内環境の中から気になるところを一つ確認する。
- 乾く部位や時間帯、使ったものを短くメモする。
この順序は、原因を突き止めるための検査や治療法ではありません。症状が続くときに、確認を繰り返して相談を先延ばしにしないでください。
今夜は容器の表示を読む。洗顔後はタオルを軽く当てる。保湿を買い足すか迷ったら、そんな身近な確認から始めてみませんか。
参考文献
化粧品公正取引協議会「コスメチックQ&A ― 化粧品と肌トラブル」(参照日:2026年11月3日)
花王「スキンケアナビ」「上手な保湿ケア」(参照日:2026年11月3日)
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)「Dermatologists’ top tips for relieving dry skin」(参照日:2026年11月3日)
済生会「コロナ禍で乾燥が加速! 秋・冬の肌トラブルとの向き合い方」(参照日:2026年11月3日)
米国皮膚科学会(American Academy of Dermatology)「Dry skin: Overview」(参照日:2026年11月3日)